スポーツセラピーは、各種運動(バスケ、サッカー、卓球、散歩、バトミントン、テニス等)を行うことで、身体を動かす楽しみを直に感じ、爽快感やリラックスといった心身におけるウェルネス(健康)の維持・増進を目的とします。とりわけ、スポーツにおける「自己の解放過程」は、本プログラムにおける最重要体験としてとらえております。

  「自己の解放」とは、ボールを本気に追いかけるときに生まれる集中力や、うまくいった自分のパフォーマンスを喜ぶ達成感等に代表されます。動きに夢中になるにつれて、「うまくやろうとする」ことから解放される一方、目前に立ち塞がる障害(目標)に向かう挑戦と小さな成功体験を楽しむようになります。それは、自分をうまくみせなくてはという抑圧的な表現法とは異なり、ありのままの実力をそのまま表現しようとする開放性や柔軟性のことです。
 プログラムでは参加者に、動く瞬間を有意義に感じさせること、また仲間の反応による帰属感や賞賛といった心のエネルギーの獲得を助けます。本来の自分を出せず不満を感じている方に、本プログラムの運動を通した躍動感を体感していただけたらと思います。

 

 人間関係の再構築を重要視するセンターの全セラピーは、「恐怖感」や「不安感」の強い人に適しています。例えば、恐怖感の原型に相当する過大な自己責任、そして不安要因としての他者比較イメージの増大によるアンバランスは、対人関係を潤滑に進めるうえでの阻害要因となることがありますが、これを本プログラムにおける体験を通じて修正する特徴があります。
 自分の効力性(自分でやれること)と他者依存(他人に任せられること)のバランス感覚を充分に体験してみてください。